かげむし堂

音楽と、音楽家と、音楽をめぐる物語について。

「鈴木秀美ベートーヴェンを弾くⅡ」@パルテノン多摩感想~ベートーヴェンは偉大だが、大は小を兼ねるわけではない(2016.10.15)

 

……こうツイートしたときは「会いに来たよ」ってのはむろん冗談でしたが。

「ヤバい…なんか本当に会っちゃったよ……!」って気になったし、も、も、もう、ますます好きになっちゃいました。あわわ。

 

続きを読む

「マシュー・ボーンの眠れる森の美女」@東急シアターオーブ感想~古典美からセカイ系ボーイ・ミーツ・ガールへ(2016.9.25)

Bunkamuraル・シネマでボーン版「眠れる森の美女」を観たのは去る4月のこと。

f:id:kage_mushi:20160925191721j:plain

 

 

この作品が表現しているもの、目指しているもの、舌をのぞかせて愉しげにたくらんでいるものが、自分のど真ん中にすとーんと落ちてきた感覚があり、それはなんでだろうという疑問をずっと巡らせつつ、生で観られる日を楽しみにしていました。

で、たまたま、その前夜にこれを観てしまったもので。

 

www.kiminona.com

 

もしかして自分、セカイ系の文脈のなかでボーン版「眠れる森の美女」を観ていた…!?
ということにハッと気づかされたのでした。

 

f:id:kage_mushi:20160925191748j:plain

 (こんなキャッチを見てしまいますとなんか余計にこう…)

 

続きを読む

「英雄の運命」@よみうり大手町ホール~ベートーヴェンとゆかいな仲間たち、とうとう2.5次元デビューを果たす…ベートーヴェンファン目線からの感想(2016.9.18)

※注:この記事には、「英雄の運命」に関するネタバレが多数含まれています。あらかじめご了承ください。

 

ミュージカルファン兼ベートーヴェンファンのフォロワーさんからの情報で、幸運にも観る機会に恵まれました!

 

英雄の運命

www.youtube.com

 

 

「英雄」シリーズ第3弾が決定しました。
今度の英雄は、ベートーヴェン
スーパー自己中と噂されるベートーヴェンの実態と、けれどその才能にほれ込んだ周囲の人間たちによるコメディ。

 

続きを読む

恵比寿のcouperin (クープラン) ~現代において、西洋の歴史に敬意を払うとはどういうことなのか?(2016.9.12)

ひそかに気になっていた恵比寿のアトリエ、couperin (クープラン)にお誘いいただきました。

f:id:kage_mushi:20160914074157j:plain

 

 

続きを読む

「瀬戸内国際芸術祭」に行ってきました感想~ちょっとすごすぎる現代のパトロネージ(2016.8.25-27)

「私的行きたい場所BEST3(国内編)」にかねてよりランクインしていた「瀬戸内国際芸術祭」(2016年夏期)に行ってきました!

 

f:id:kage_mushi:20160901230737j:plain

(有名なカボチャのアレ)

 

続きを読む

wikipedia日本語項目「フェルディナント・リース」を大幅加筆

wikipedia日本語項目「フェルディナント・リース」を大幅加筆しました。(執筆者名:Kage mushi

 

フェルディナント・リース - Wikipedia

 

 

上記ツイートにも書きましたが、リースはマイナー作曲家の割に「研究者公式見解プロフ」的なものが割としっかりしてまして、

Ferdinand Ries Society (英独)

Ferdinand Ries – Wikipedia(独)

いずれもちゃんとした手短な情報が載っているのですね。だから語学堪能な方はこちらをご覧いただければよろしいかと思うのですが、やっぱりね。ベートーヴェンとの関係性のあたりでちょっと萌え色を添えたいかな&せっかく2015年のリース聖地巡礼ツアーで撮った写真を載せちまいたい!というところもありまして、翻訳ではなく、1からテキストを起こしてみました。「生涯」の部分は、現在、日本語で読める、フェルディナント・リースの人生のもっともマトモな概略になりえているのではないかな~と思います。圧倒的に至らないのが「作品」の部分ですね。勉強しながら書き足していけたらうれしいです…

と、思いつつも。

wikipediaって「独自研究は載せない」という有名なガイドラインがありまして、

Wikipedia:独自研究は載せない - Wikipedia

いわゆる先行研究じたいが存在しないマイナー作品の場合、どうしたってこのガイドラインに抵触してしまう気がするのですよね。うーんどうすればいいんだろう。というのが少々悩みどころ。

 

プロフィール

かげはら史帆   Shiho Kagehara

1982年、東京郊外生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。音楽関連企業に勤めるかたわら、音楽家に関する小説や随筆を手がける。ベートーヴェンの会話帳改竄事件を扱った初単著『ベートーヴェン捏造 – 名プロデューサーは嘘をつく』(柏書房)を2018年10月に刊行。ほか、『フェルディナント・リース物語』(web春秋「はるとあき」連載)、『フロイデから遠く離れて - ベートーヴェンの会話帳』(カワイ音楽研究会機関誌「あんさんぶる」連載)。

 

SNS/TEXT

Twitter https://twitter.com/kage_mushi

●note https://note.mu/kage_mushi

 

活動情報

近況

kage-mushi.hatenablog.com

書籍

●『ベートーヴェン捏造 - 名プロデューサーは嘘をつく』(柏書房
(2018.10.5) 

一般メディア(連載)

●春秋社Webマガジン『はるとあき』~「フェルディナント・リース物語」(2018.11.28~)

●『あんさんぶる』(カワイ音楽研究会機関誌)2019年1月号~「フロイデから遠く離れて - ベートーヴェンの会話帳」(2019.1.1~)

 一般メディア(単発)

●Webマガジン ONTOMO~「ベートーヴェンの葬儀に参列した「2万人」とは誰だったのか? ――社会に浸透する音楽家」(2018.11.09)ontomo-mag.com

●『小説すばる』2019年1月号「私的偉人伝」エッセイ(2018.12.17)

●『ぴあクラシック』2019/20 winter「祝!! 生誕250周年 いま、改めてベートーヴェン」巻頭言(2019.11.30)

●『新潮』2020年1月号「文学はショパンの夢をみるか? -  町屋良平『ショパンゾンビ・コンテスタント論』」(2019.12.7)

同人誌

同人誌『偏食家ベートーヴェンの食卓』~ストーリー、コラム(2017.06.03)

同人誌『大食漢ホルツの朝食 - あるいは、誰がゼンメルを盗んだか?』~小説(2017.08.01)

●合同誌「【創作モーツァルトアンソロジー】SYMPHONIA MOZART」(2018.05.05)~掌編小説

 ●合同誌「サリエリナハト」~考察(2018.12.31)onshokukiko.booth.pm

イベント/メディア出演

「ベートーヴェン 音楽の恋文~遙かなる恋人へ」月瀬ホール
トークゲスト)(2017.02.12)

音食紀行「偏食家ベートーヴェンの食卓」第1回
(企画、トークゲスト)(2017.06.03)

●音食紀行「偏食家ベートーヴェンの食卓」第2回
(企画、トークゲスト)(2017.07.08)

●音食紀行「ウィーン会議 - 会議は踊り、食は進む」
(企画、トークゲスト)(2017.12.16)

「ベートーヴェン捏造」出版記念トークイベント
トーク)(2018.11.3)

音食紀行「偏食家ベートーヴェンの食卓vol.4 - 弟子対決!チェルニー vs リース」
(企画、トークゲスト)(2018.12.16)

●ラジオ「OTTAVA」(OTTAVA Salone/プレゼンター:飯田有抄氏)
トークゲスト)(2018.12.13)

「ベートーヴェン捏造」ピアノ・コンサート(ピアノ:内藤晃氏)
(企画、トーク)(2019.2.16)

新潮講座「ベートーヴェンは捏造された?」
トーク)(2019.6.13)

新潮講座「ベートーヴェン「不滅の恋人」をめぐって」
トーク)(2019.12.7)

 

お問い合わせ

書き、たまにしゃべる人です。
いまのところベートーヴェンとその周辺人物が得意分野ですが、たぶん本質的には、ひとや物ごとが神格化・物語化されていくプロセスに関心があるのだと思います。
お問い合わせは下記までお気軽にどうぞ。

・kage_mushi_mail@xxxxx.co.jp (XXXXX部分をyahooに変更)
Twitter @kage_mushi のDM

<